黒子塾

黒子ショウによる人間関係や効率の良い生活などの世迷言。

法施行日から2ヶ月…失業手当、延長給付非対象者は未だ救われず

コロナ禍による失業者への救援措置との事で、6/12(金)に失業手当の延長給付が法案決議されました。

対象となった人は失業手当が60日間延長され、失業や就職難の状況にとって大変有り難い施策かと思われた反面「1日の差で対象外」等、一部の非対象者にとってはあまりにも残酷な線引きとなっていました。

 

この問題を少しでも多くの方に認知して貰い、願わくば法改正または別途救済措置を求めるべく、対象外となった理不尽な線引き内容と、この約2ヶ月間の状況をまとめました。

 

失業保険の延長給付金

失業保険延長給付金

厚労省により5/26(金)、失業手当60日間の延長が発表されました。

就職困難者にとっては喜ばしいニュースとなり嬉々とする声も上がっている一方で「延長っていつから?」「来週で給付終了なんだけどどうなんのこれ?」等、不穏な空気が漂っていました。

不確かな情報による混乱

まず初めに、私も延長給付の非対象者です。

最終認定日が6月上旬だった為、ハローワークへの確認や国会中継のチェック、SNS上での情報収集など、少な過ぎる情報をとにかく精査すべく行動を取っていました。

 

確実な情報がない混乱状況の最中「法施行日に受給中の人が対象」という“噂”が流れ始め、ネット上では「認定日に敢えて行かず、受給期間を遅らせて備えるのが賢明」等の声が上がり、実際に不認定処理を行なっている方もいました。

不認定処罰を受ける葛藤

私としても給付が遅れるくらいで60日間延長されるならアリだなと感じ実行予定でしたが、ハローワークの方からは「一度でも不認定があると延長給付の対象にならないかもしれません。リーマンショックの時、同様の事例があったので今回もそうなる可能性があります。」と意見を頂きました。

 

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点により、この期間はハローワークへ来所しなくても認定日の1週間後までに郵送で認定を受けられる状況だったので(遅らせるだけ無駄なのか。)(前回の事例とは関係なく、もしかしたら対象になるかもしれない…)と、ギリギリまで葛藤しましたが、結果から先に言うと郵送する前に確実な情報は開示されました。

 

延長給付の情報開示

延長給付の情報が得られたのは6/16(火)ハローワークへ問い合わせした時の事でした。

職員の方曰く、前日6/15(月)の午前中には情報が下りてきたとの事で「法施行日(6/12)以降に給付残日数のある人が対象」「一度でも不認定があると対象外」といった内容。

確固たる現実に僅かな希望も打ち砕かれ、約1週間のズレで延長給付対象外。不認定の抜け道もダメでした。

※補足ですが、認定日が1週間猶予の郵送対応の為、やむを得ない理由での認定ズラしは実質的に不可能。

 

正式発表が無く、管轄のハローワークや職員によっても情報の理解度が違う点や、国と国民の板挟みになって混乱しているハローワーク内に生じる問題を感じ、いち早く少しでも多くの人に情報を伝えようとYoutubeアカウントを作成し動画を投稿しました。

▼その時の動画がこちらです。 

延長給付の対象

法施行日6/12(金)から約1週間後、漸く延長給付に関するリーフレットが掲示され始めました。

 

失業保険の延長給付

延長給付の対象は6/12(金)以降まで受給資格があるのが前提且つ下記に該当する方。

 

▽~4/7(緊急事態宣言発令以前)

離職理由を問わず支給

▽4/8~5/25(緊急事態宣言発令期間中)

特定受給離職者は支給(※会社都合等)

▽5/26~(緊急事態宣言発令全国解除後)

特定受給離職者は支給(※会社都合等)

対象となる線引き

失業保険の延長給付

自己都合の退職では失業手当の手続きに3ヶ月の待機期間がありますが、会社都合ではその待機期間がなく直ぐに支給される形となります。

 

失業手当の延長給付

結果、2~3月頃に会社都合で失業した者は数日~数週間の差で法施行日の6/12以前に給付が終了してしまい延長給付の対象外。

一方、同じ時期に自己都合で退職した者は3ヶ月の待機期間があり6/12以降まで給付期間がある為、延長給付の対象となっています。

 

会社都合の失業が仇となるのなら自己都合で退職していた方が良かった」という可笑しな話です。

非対象者不満の声

受給資格の手続きを1週間遅らせていれば自分も延長給付の対象になれたのに…」という意見が後を絶ちません。

地域によっては「台風の被害により、通常3ヶ月あった待機期間がなくなり支給が直ぐに始まった事で延長給付の対象外になった」等、なぜ善かれと思った行動が裏目に出るのか。

 

それ以外にも同時期に就職活動を行っていた者にとっては満足のいく結果が得られないまま、延長給付の対象外となり給付が終了してしまった者が沢山います。

 

面接は見送られ、ハロワは実質閉鎖され、国には外出の自粛を促され、なぜその者たちが延長給付の対象にならないのか。

非対象者の現在

法施行日から2ヶ月経った今現在でも、対象外となった者には受け入れ難い状況に歯痒さを感じ、Twitterの“#不公平な延長給付に抗議します”のハッシュタグを始め悲愴の声が数多く上がっている状況です。

 

まとめ

この不公平な線引きはあまりにも異常で、対象外となった者には納得できる筈がありません。

2ヶ月経った今、既に就職されている方や未だ求職中の方、様々とは思いますが皆気持ちは同じです。

 

数日、数週間、数ヶ月の差で同じ環境に打ち拉がれていた国民を差別化するなんて事あってはならない。「運が良かった・悪かった」で片付けるのは可笑しな話だ。

 

“緊急事態宣言中に1日でも受給資格があった方が対象”等、納得のいく期間の設け方は他にいくらでもあったはず。

法施行日という国民にとって何の現実味もない国の勝手に線引きされていいのか。

 

一世一代とも取れる大災害により様々な問題が多発している中、他の問題と比べ議論も少ない本件ですが、例え世の中にとっては小さな問題でも対象外となった者にとってはとてつもなく大きな問題です。

 

当初はこの件を取り扱ってくれる議員の方も居ましたが、声の大きい問題の方へ転換していくのは世の常で、話題性も乏しい本件はメディアも大々的には取り扱ってくれません。

 

如何にしてこの問題を広めたく試行錯誤しましたが、自分や一部の小さな声では限度があります。

非対象者だけではない客観的な意見や、この問題に少しでも違和感を感じて頂ける方に着目される事を願います。